「祐希子さん…今日はありがとうございました!」
「ははっ、やーられちゃったあ。強くなったね、ソニア」
「運が良かっただけです。次にやったら分かんないですよ」
「今のあんたは、そんなに簡単に倒せる相手じゃないよ。三冠王者なんだから自信持たなきゃね」
「…でも、あたし祐希子さんを追い越したなんてこれっぽっちも思ってないです。
確かにこうして祐希子さんに勝てましたけど、でもそれだけです。まだあたしは、祐希子さんに全然及びませんよ」
「ははっ、そう言ってくれるのは嬉しいわ。
でもね、あんたはあたしが渡そうと思ってたものをしっかりと受け継いでくれてる。だからもう何の心配もいらない。
…もしあたしに役目があったとするなら、それは今日の試合で全うした。
あんたもいつか分かると思う…分かったら、その時は自分で考えればいいよ」
「何なんですか役目って…全うしたってどういうことですか!? 祐希子さん!?」
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